経済産業省が公表したデータによると、2022年の国内のキャッシュレス決済比率は36.0%となり、10年前と比べると、2倍以上伸びています。
一昔前までは、治療院の決済については、「現金払いだけでも不都合がなく、手数料がかかるキャッシュレス決済は導入しない」という考えが主流だったように思いますが、ここ最近は、「決済方法が現金オンリーは前時代的」というモードになり、形勢逆転の気配があります。
そこで、キャッシュレス決済のニーズへの対応を考えている接骨院や鍼灸院の先生に向けて、おすすめのキャッシュレス決済サービスを解説します。
目次
整骨院・鍼灸院におすすめは 特別料率で安い「ストアーズ決済」&ニーズが多い「PayPay」
結論から先に言うと、今から接骨院や鍼灸院に導入するおすすめ決済サービスは、
- 「STORES 決済 (旧:Coiney)(ストアーズ決済)」
- 「PayPay(ペイペイ)」
です。
(STORES決済の旧サービス名はCoineyです)
STORES 決済 は、決済手数料が安く、決済端末(カードリーダー)も条件を達成すれば無料で導入が可能です。
STORES 決済は 『接骨院・鍼灸院向け特別料率』で手数料が安い
スマホorタブレットを専用の決済端末(カードリーダー)とBluetooth接続して使うSTORES 決済 (旧:Coiney) は、クレジットカード決済・交通系電子マネー・QUICPay・中国人向けQRコード決済「WeChatPay」がまとめて導入できるサービスです(審査結果によって一部ブランドが決済不可となる場合もあります)。
STORES 決済は、鍼灸院や接骨院を対象に、決済手数料が安くなる特別料率を設定しています。
JCB、American Express、Diners Club、Discover の決済手数料は 3.24%ですが、VISAとMasterは2.48%になります。
ストアーズ決済の他に、接骨院や鍼灸院に特別料率を設けていると公表している同業他社はありません。
業界最安水準の決済手数料です。
STORES 決済 と他社の決済手数料比較
STORES決済 | Square | エアペイ | 楽天ペイ | |
VISA・Master | 2.48% 特別料率 | 3.25% | 3.24% | 3.24% |
JCB・American Express・Diners Club・Discover | 3.24% |
なお、公式サイトの特別料率の申込フォームから申込を行わないと、VIAS・Masterの特別料率は適用されないのでご注意ください。
NEW Squareの決済手数料は2.5%に引き下げ予定
2024年11月1日より、日本の対象企業向けにVISAおよびMasterCardの対面でのカード決済手数料を3.25%から2.5%に引き下げることが発表されています
電子マネーの決済手数料も他社より安い
ストアーズ決済は、クレジットカード決済だけでなく、電子マネーもあわせて導入できます。
ストアーズ決済は、交通系電子マネーの決済手数料が1.98%で、他社と比べて割安です。
電子マネー決済手数料 | STORES決済 | Square | エアペイ | 楽天ペイ |
1.98% | 3.25% | 3.24% | 3.24% |
キャッシュレス決済をするごとに決済手数料はかかるので、少しの差と言えども、トータルで見るとかなり差が出ます。
なるべくコストを抑えてキャッシュレス決済を導入したい方のは、ストアーズ決済がオススメです。
ストアーズ決済は条件達成で決済端末(カードリーダー)が無料
ストアーズ決済でキャッシュレス決済を受付する際、専用の決済端末(カードリーダー)が必要です。
ストアーズ決済は、条件を満たせば、決済端末が無料で導入できます。
新規の契約者が対象で、無料になる条件は、「申し込み完了後180日(約6ヶ月)以内に、STORES 決済 の利用金額が合計売上10万円以上を達成する」となっています。
端末の発送の流れ
STORES決済に申込
↓
加盟店審査通過
↓
決済端末発送
↓
180日後にSTORES決済利用額合計が
・10万円未満 →端末代金請求
・10万円以上→請求なし
加盟店審査に通過すると、自動的に決済端末が届きます。
申込日から180日以内にストアーズ決済の利用売上額が10万円以上であれば請求はありませんが、10万円未満の場合は、税込19,800円が請求されます。
なお、規約違反等を行うと、売上額が条件を達成しても、端末代金が請求される場合があります。
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回数券の前払いでキャッシュレス決済はNG
ちなみに、ストアーズ決済の利用規約では、役務提供が複数回又は継続的に行われる取引に対する前払いは禁止されています。
つまり、回数券やコースチケットの販売のような、1回の取引で複数回サービスが受けられる、または期限内であれば何度でもサービスが受けられる商材の前払いは禁止となっているので注意してください。
回数券の前払いでもキャッシュレス決済したい場合は、SquareやAirペイなら、定められた金額や期間内で回数券等の決済することが可能です。
なお、AirPAY は専用の決済端末の他にiPhone、もしくはiPadが必要です(Android非対応)。エアペイは時期によって、決済端末とiPadどちらも無料のキャンペーンをしていることがあります(最新のキャンペーン情報はこちら)。
Squareは、iPhone・iPadの他、Androidにも対応していますが、対応していない機種もあります。決済端末は4,980円~と安価なのも魅力です。詳しくは、公式サイトでご確認ください。
役務提供(エステ・美容医療・塾・家庭教師・結婚相手紹介など)のクレジットカード決済導入~審査の難易度比較~前払いや回数券の扱いは?
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手持ちのスマホやタブレットが対応しているか要確認
ストアーズ決済の決済端末は、スマートフォンやタブレットとBluetoothで接続して使います。
お手持ちのスマホやタブレットが、ストアーズ決済の対応機種であれば、それを使うことができますが、スマホやタブレットが対応機種でないものは使えません。
また、Androidの場合は、電子マネーに対応している機種が少ないので注意が必要です。
ストアーズ決済の公式サイトのサポートページで、対応機種が確認できます。
レシートについて
また、レシートはEメールで送信することができ、プリンターなしで利用することも可能です。
レシートを紙で印刷したい場合は、ストアーズ決済に対応しているレシートプリンターを購入する必要があります。
レシートプリンターがない店舗の対処法~紙の控えが欲しいと言われたら
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ストアーズ決済のデメリットは
今まで見てきたように、STORES決済は決済手数料が安く、決済端末も無料で導入できるコスパに優れたサービスです。
しかし、他社と比べて、入金サイクルがやや長めです。
ストアーズ決済は、「月1回の自動入金」と、それに加えて好きなタイミングで入金依頼ができる「手動入金」があります。
好きなタイミングで入金依頼ができるなら、問題ないようにも思えますが、場合によって振込手数料がかかってしまうのです。
月1回の自動入金は振込手数料無料ですが、手動入金の場合は、10万円未満の場合は振込手数料が200円かかります。
一方、入金が早いSquareは、三井住友銀行かみずほ銀行であれば翌営業日に入金、その他の銀行は毎週金曜日に入金で、毎回振込手数料は無料です。
Squareの場合は、少なくとも週に1回は自動で入金され、振込手数料もかかりません。
ストアーズ決済は、自動入金は月1回で、その他の場合は、都度振込依頼をする手間がかかるのと、10万未満だと振込手数料がかかってしまうのがデメリットです。
この点が気になる場合は、Squareを選ぶ手もあります。
Squareは、一番安い決済端末は4,980円と非常に安価ですし、無料で使えるSquarePOSレジも使い勝手がとてもよいです。
入金サイクルが多少長くても、コスト面を重視するなら、決済手数料がダントツで安いストアーズ決済がおすすめです。
NEW Squareの決済手数料は2.5%に引き下げ予定
2024年11月1日より、日本の対象企業向けにVISAおよびMasterCardの対面でのカード決済手数料を3.25%から2.5%に引き下げることが発表されています
接骨院・鍼灸院のストアーズ決済申込手順
1アカウント作成
STORES 決済 (旧:Coiney)の特別料率のページの申込ボタンから手続きを開始します。
まずは、申込者(担当者)情報として、氏名・電話番号・メールアドレス・パスワードを入力します。
2事業情報登録
続いて、「申込をはじめる」ボタンより事業情報登録を行います。
個人の方
・契約者(事業主)の名前、住所、電話番号、生年月日を入力
法人の方
・法人呼称、法人番号、電話番号、法人住所、法人代表者情報の入力
※法人番号は、国税庁のサイト「法人番号を検索する」から調べられます。
※法人代表者情報は登記簿に記載されているものと同じ情報を入力してください
あわせて、事業内容が分かる資料を提出します。
ホームページがある場合は、店舗の実態が確認できる「店舗URL」を提出します。
ホームページがない場合は、
- 店舗名及び外観や内装が確認できる写真
- 店舗名、店舗住所など概要が確認できるチラシや名刺等の画像データまたは写真
- お取り扱いの商品、サービス内容、価格が確認できる資料(料金表、メニュー表など)
これらの画像資料を提出します。
開業前で、店舗がまだ完成していない場合は、物件の賃貸借契約など事業の実態が分かる資料が求められます。
申し込み状況によって、提出資料が変わる場合があります。
個人の方で資料にて事業内容を確認できない場合は「個人事業開廃業届」の提出が求められる場合もあります。
\ 詳しくは公式サイトを確認 /
PayPay(ペイペイ)もおすすめ
最近は、PayPayでの支払いを希望される方も非常に多いです。
クレジットカードや電子マネーが決済できる STORES 決済 に加えて、PayPayも導入すると、患者さんに喜ばれます。
PayPayは、Square経由などで、他のキャッシュレス決済とあわせて申込する方法がありますが、直接PayPayに申込をする方が決済手数料が安くすみます。
PayPayに直接申込をした場合、無料プランの場合は決済手数料1.98%、有料プランは1.60%です。
また、PayPayの公式サイトでは、「PayCAS Mobile」というクレジットカード決済が同時に導入できるプリンター内蔵の決済端末の申込ができるようになっていますが、こちらは月額利用料がかかります。
決済端末なしで、QRコードを店頭においておくだけでもPayPayは導入できるので、費用を抑えたい方は、決済端末なしで導入するといいでしょう。
QRコードを店頭に掲示する方法は、お客さんがスマホでQRコードをスキャンし、決済金額を入力します。
店舗側は、入力金額に間違いがないか確認し、お客様が支払ボタンを押して決済完了となった画面を確認すればOKです。
店舗側は、パソコンやスマホでPayPay for Businessという管理画面から取引を確認できます。
専用の決済端末がいらないので、コスト面の負担が少なく、ユーザーのニーズもあるのでオススメです。
\ 公式サイトで詳しく見る /
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