AirPAYとおてがるPayは、機能的に共通点の多いモバイル決済です。
このページでは、AirペイとおてがるPayはどこがどのように違うか、どちらを選べばよいのか徹底解説しています。
目次
「エアペイ」と「おてがるPay」の運営会社は?
エアペイはリクルートライフスタイルが運営
エアペイは、リクルートのグループ企業「クルートライフスタイル」が運営しています。
リクルートライフスタイルと言えば、「じゃらん」や「ホットペッパー グルメ」といった店舗紹介のメディア事業で知られていますが、ビジネス支援の事業にも力を入れています。
飲食店向け予約管理・台帳アプリ「レストランボード」、サロン管理システム「サロンボード」なども展開しており、AirPAYは業種を問わず使えるAirシリーズの中のひとつです。
おてがるPayは大手カード会社出資のJMSが運営
おてがるPayは、JCB・三菱UFJニコス・UCカードの出資により設立された決済代行会社「JMS」が運営しています。
2000年に設立されて以来、クレジットカード加盟店契約数トップクラスの20万店超の実績があります。
全国主要8都市に営業拠点を持ち、JMSの営業社員や専用デスクによる手厚いサポートが強みです。
これまでは、CAT端末を使ったクレジットカード決済の導入を主としていましたが、2019年にiPhoneやiPadと連携して使える「おてがるPay」をリリースしました。
エアペイとおてがるペイの共通点
エアペイとおてがるPayの違いを解説する前に、まずは、同じ部分について押さえておきましょう。
エアペイとおてがるpayは、クレジットカードの国際ブランド7社に対応
エアペイとおてがるPayは、クレジットカードの国際ブランド7社に対応しています。
VISA・MasterCard・JCB・AMERICAN EXPRESS・DinersClub・Discoverに加え、中国を中心に使われている銀聯(UnionPay / ユニオンペイ)にも対応しています。
エアペイとおてがるpayは、電子マネーに対応
エアペイとおてがるPayは、交通系ICカード9種類、ApplePay・iD・QUICPayに対応しています。
エアペイとおてがるpayの対応OSは、iPad&iPhone
エアペイとおてがるPayは、i-OSのみ対応で、iPhoneかiPadが必要です。
どちらも、Androidには対応していません。
ちなみに、エアペイとおてがるPayのカードリーダーはこちら。
中に入っているソフトは違いますが、カードリーダー本体は同じです。
エアペイとおてがるPayは、契約料金・月額固定費が無料
AirPAY、おてがるPayは、同業他社のSquareやSTORES決済などと同じく、契約料金・月額固定費は不要です。
解約手数料もいりません。
契約料金 | 無料 |
月額固定費 | 無料 |
解約手数料 | 無料 |
エアペイは振込手数料は無料、おてがるPayは?
Airペイは振込手数料は無料です。
おてがるPayは、契約によって入金の際にかかる費用が異なります。
おてがるPayの場合、加盟店への振込回数が、月2回か月6回どちらか選べ、月2回の場合は、振込手数料無料となります。
月6回を選ぶと、1回の振込ごとに早期払い手数料が税込198円かかります。
手数料の名目は違いますが、月6回を選ぶと振込ごとに手数料が差し引かれて入金されます。
ゆうちょ銀行が使えない、特定継続的役務で利用できないなどの共通点も
クレジットカード決済や電子マネー決済をした売上金は、銀行に振込みされますが、エアペイとおてがるPayはゆうちょ銀行は使えません。
ゆうちょ銀行以外の金融機関を振込先として指定する必要があります。
また、おてがるPayもAirPAYも、特定継続的役務提供のサービスの決済に利用することはできません。
継続的な役務提供サービスとは
継続的役務とは、「コース・回数券等を数ヶ月にわたって継続的にサービスを提供する」ことを指します。
中でも、身体の美化、知識の向上等を目的として継続的に役務を提供する取引形態である、エステティックサロン、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービスの6業種は、「特定継続的役務提供」と呼ばれ、特定商取引法で、契約や解約に関して細かい決まりが定められています。
エアペイは、特定継続的役務提供にあたらない他のサービスにおいては、条件付きで回数券などの決済ができるようになりました。
2022年7月1日よりAirペイで事前決済が可能になりました(以下の条件あり)
- すべてのカードブランド・電子マネー(交通系含む)共通
・特定商取引法における「特定継続的役務提供」に該当しない商品・サービスであること
・決済を行ってから商品、サービスの提供が1年以内であること - JCB/American Express/Diners Club/Discover/QUICPayのみ
・1回あたりの決済金額が50万円以下(税込)であること
・オーダーメイド製品等の事前決済の場合、決済を行ってから商品提供が3か月以内であること
エアペイとおてがるPayの違い
以上のように、AirペイとおてがるPayは共通する部分が多いのですが、違う点について見ていきましょう。
【支払回数】一括払いのエアペイと、分割払いができるおてがるPay
エアペイとおてがるPayの一番の違いは、支払回数です。
エアペイは、1回払いしかできないのに対し、おてがるPayで月2回の入金で契約すると、2回払い・分割払い・リボ払い・ボーナス払いもできます(電子マネー・JCB PREMO・J-Debit・ギフトカードは一回払いのみ)。
ただし、おてがるPayでも月6回の入金で契約すると、一括払いとギフトカードのみになります。
また、一部業種によって、取り扱えない支払回数や、カードブランドによって、取り扱えない支払方法もあるので注意が必要です。
おてがるPay-注意点
【2回払い不可ブランド】AMERICAN EXPRESS・DinersClub・Discover・銀聯、【分割払い不可ブランド】DinersClub・Discover・銀聯、【リボ払い不可ブランド】AMERICAN EXPRESS・Discover・銀聯、【ボーナス払い不可ブランド】Discover・銀聯
おてがるPayはプリンターが必須
Airペイは電子レシートが発行できますが、おてがるPayは電子レシートは発行できません。
電子レシートとは、ショートメールやEメールで、お客様に決済の明細を送信できる機能です。
電子レシートが発行できるエアペイは、紙のレシートが不要であればレシートプリンタなしで使うこともできます。
一方、おてがるPayは、電子レシートは発行できず、レシートプリンタは必須です。
おてがるPayは、時期により、プリンターが無料になりるキャンペーンを実施しています。
\ 公式サイトでキャンペーン情報をみる /
連携できるPOSレジが違う
AirペイやおてがるPayは、POSレジアプリと連携することができます。
POSレジアプリは、売上情・商品情報・在庫情報・顧客情報の集計や分析が可能で、無料で使えるものもあります。
それぞれ、連携できるPOSレジアプリが違います。
連携できるPOSレジ
Airペイ | おてがるPay |
Airレジ(公式サイト→利用店舗数No.1のPOSレジアプリ)は無料で使えます。
スマレジは、無料プランと有料プランがあります。
ユビレジは、有料プランと無料で使えるお試しプランがありますが、お試しプランは機能がかなり制限されているます。ずっとお試しプランを使うのは現実的ではなく、有料プランを検討する判断材料として、一定期間試しに使ってみたいという方向けのプランです。
Okageレジは有料プランのみです。
有料プランは無料に比べて多機能ですが、無料の機能だけでも十分という店舗もあると思います。
ただ、多店舗展開していて複数店舗を管理したい場合や、顧客情報を詳しく管理分析したい方には、有料のPOSレジの方がおすすめです。
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決済手数料はどちらも3.24%
AirペイとおてがるPayの決済手数料を比較すると、どちらもの共に3.24%です。
QRコード決済の対応状況
AirペイもおてがるPayも、QRコード決済には対応していません。
ただし、Airペイの関連サービス「AirペイQR」は、d払い・LINEPay・アリペイ・PayPay・auPay・WeChatPayが可能です。
AirペイQRは、Airペイとは別に申込が必要です(加盟店審査があります)。
エアペイはタッチ決済(コンタクトレス決済)に対応済み
Airペイは、VISA・MasterCard・JCB・AMERICAN EXPRESSのタッチ決済(コンタクトレス決済)に対応しています。
タッチ決済とは
「タッチ決済」や「コンタクトレス決済」とは、レジにあるリーダーに、非接触決済対応のクレジットカードやデビットカードをタッチするだけで決済できる仕組みです。
クレジットカードに下記のようなマークがついていれば、カードリーダーにかざすだけで、支払が完了します。
←タッチ決済対応マーク
一定金額を超えなければ、サインや暗証番号の入力が不要なので、スピーディーに支払ができます。
おてがるPayは今のところタッチ決済に対応していませんが、今後対応する可能性もあります。
サポート体制
エアペイは、電話・メール・チャットで問い合わせを受け付けています。
エアペイの電話問い合わせ先は、フリーダイヤルで電話料金がかかりません。
しかし、
- 「エアペイは、サポートに問い合わせしても返事が遅い」
- 「エアペイは問い合わせ電話をしても、なかなかつながらない」
といった話がツイッターなどで見受けられます。
実際、エアペイのWEBサイト上に、「ただいまお問い合わせのお返事に時間がかかっています」と掲載されているのを私も見かけたこともあります。
また、エアペイにメールで問い合わせをしたこともありますが、返信に少し日数がかかった記憶があります。
ただ、エアペイはチャットで質問を受け付けていて、チャットでの質問は返事が早いです。
私がチャットで何回か問い合わせした時は、いつもすんなり対応してもらえました。
チャットも、混雑時は待たされる可能性はありますが、メールするよりは早く返事がもらえると思います。
一方、おてがるPayの問い合わせは、電話受付のみです。
電話はフリーダイヤルではなく、東京・大阪・福岡・札幌のJMSデスクが問い合わせ先になっています。
数回電話したことがありますが、さほど待たされずに電話はつながって、スムーズに問い合わせができました。
電話が苦手な人はエアペイがおすすめですが、JMSは困ったことが起きた時に、電話ですぐに対応してもらえる安心感があります。
JMSはアフターフォローにも定評があり、サポート体制もしっかりしています。
キャンペーンも必ずチェック
以上、エアペイとおてがるPayを比較しました。
エアペイとおてがるPayは、おおまかな部分はよく似ていますが、支払回数やプリンターが必須かどうかなど、違った部分もあります。
また、それぞれ時期によって、キャンペーンでお得に導入できることがあるので、キャンペーン情報は導入前に必ずチェックしてください。
現在、Airペイは、
- iPadが無料
- カードリーダー(税込20,167円)が無料
の「キャッシュレス導入0円キャンペーン」を実施中で、とても良い条件で導入できるタイミングになっています。
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