Squareと言えば、スタイリッシュなカードリーダーが評判のキャッシュレス決済会社ですが、他にも、店舗運営に関わる様々なツールを展開しています。
そのひとつ「Squareオンラインビジネス」は、無料で本格的なネットショップが初心者でも作れるECサイト作成ツールです。
この記事では、Squareオンラインビジネスについて、
「使い勝手が悪くないのか?」
「手数料など費用は?」
「デメリットはないのか?」
など、事前に知っておきたいポイントや評判を紹介します。
まずは、どんな口コミがあるのか評判と導入事例をご紹介し、その後、サービスの解説をします。
目次
評判・口コミ・感想
Squareオンラインビジネスで実際にネットショップを作った方達のツイートがありましたのでご紹介します。
無料ECサイトはSquare(スクエア)一択という結論に辿り着きました。
・実店舗とECのレジが統合
・ノーコードでECサイト作成可
・物以外にサービスやサブスク販売可
・初期費用不要
・サイトは10個まで作れる←すごい!最後が大変ありがたい。
商材/ショップ/店舗ごとに分けて構築可。$SQ— sy (@supershy_sy) May 6, 2021
決済サービスのSquareでネットショップを作成するテストをしてみたのですが、これがすごすぎる。
オシャレなデザインだし、インスタフィードも簡単に表示させることができるし、とにかく無料でなんでも揃っている。
海外配送対応、セミナー申し込みOK。フレキシビリティがすごい。
— シンクレア樹理@SWD🇦🇺|ウェブ解析士 (@sinclair_web) June 18, 2021
Squareのネットショップ作ってみたけど簡単すぎ。今世の中に出回ってるネットショップの中でいちばん簡単かもしれない
— ゆりあろん@Foodie (@yurialonefoodie) March 27, 2021
Squareのネットショップが気に入っている理由に、シンプルで、Squareのロゴ以外の広告が一切はいらないこと。商品情報とお買い物機能のみなので、とても気に入っている。ちなみにこちら👉https://t.co/ptWuxmkhwc
現在の設定は、ピックアップのみだけど、市内なら配達もできる。宅急便もいずれ。。
— godmother (@godmother6) March 24, 2021
【起業370日目】
今日は ampoo のグッズを販売するためのECサイト制作。いくつかのサービスを検討した結果、物理で販売する時にカード決済が利用できる Square を選びました。ざっと触ってみた感じガッツリとしたブランドページを作るのには向いてないけど、ライトなECを構築するには十分だった。
— ろー | 元中卒引きこもりニート (@_ryojiro) March 19, 2022
Square使ってECサイト作ろうとしてるところなんだけど、商品カテゴリに親子関係作れないのけっこう不便な気がするな。無限にヒエラルキー作れなくていいけど3段階ぐらいはほしい(カラーミーみたいな大小2段階でもいいっちゃいいけど)。まぁ表のWooCommerce側でなんとかすればいいか。
— tbt (@tbtter) May 15, 2021
Twitter上ではよい評判が多かったのですが、不便と感じる点もあるようですね。
お店の規模や業種などによっても、感想が違ってくるかもしれません。
Squareオンラインショップ事例集
Squareの公式サイトでは、Squareオンラインビジネスで作った、色々な業種のネットショップの事例が掲載されています。
それぞれのネットショップを見て回るだけでなく、ショップによっては、導入してどうだったのか詳しく別記事で紹介されているので、それぞれのショップのストーリーを知ることができ参考になります。
ただ、「公式サイトに載っているSquareおすすめのサイトなら、クオリティが高めのところだけピックアップされている可能性もあるかも?」なんて思う方もいるかもしれないので、公式サイトに載っていない他のサイトも集めてみました。
Squareオンラインビジネスで作ったサイト例
物と自然でやすらぐクラフト雑貨店- COCO MEMORIAL
みんなで作るコワーキングスペース 館山/南房総 MISHO Station ミショーステーション 南房総
\ オンライン販売を無料ではじめる /
スクエアオンラインビジネスの基本情報
「Squareオンラインビジネス」は、こちらから会員登録して、サイト作成画面にアクセスすると、すぐに始められます。
最短即日でネットショップがオープンできますが、販売開始はアカウントの審査完了のメールが届いてからです
小売店だけでなく、飲食店の事前注文や、イベントのチケット販売など、多様な業種のオンライン販売に対応しています。
InstagramやFacebookと連携できたり、発送の他、店頭受け取り・自店舗によるデリバリーやセルフオーダー(来店中のお客さまから非接触で注文が受付できます)にも対応しており、多機能なのが特徴です。
画面の指示に従って進めていける
Squareオンラインビジネスの編集画面は、直感的に操作できるインターフェイスです。
実際にどのようにサイトを作っていくのかは、下記の動画を見るとイメージしやすいと思います。
動画では、編集画面の説明・レイアウトの変更方法・ページの追加方法など、実際の画面で解説されています。
動画を見ると分かると思いますが、専門的な知識がなくても、画面の指示に従って操作できるようになっています。
困ったときも質問できる
公式サイトのサポート記事に、操作方法が掲載されていますが、それでも分からないことがあった場合、「Square Seller Community」という加盟店コミュニティサイトで質問することもできます。
Square Seller Communityでは、Squareの担当者や、Square導入店が回答できるようになっていて、過去の質問なども参考になります。
もちろん、サポートデスクに直接問い合わせすることも可能です。
料金・費用・決済手数料
「Squareオンラインビジネス」には、機能に応じて、無料プランと3つの有料プランがあります。
無料プランなら、月額利用料含め固定費はかからず、必要なのは決済手数料だけです。
Squareオンラインビジネスの料金プラン
無料 | プロフェッショナル | パフォーマンス | プレミアム | |
月額料金 | 0円 | 1,200円 | 2,500円 | 6,800円 |
初期費用 | 無料 | |||
振込手数料 | 無料 | |||
決済手数料 | 3.6% | 3.3% |
(月額料金は、年間一括払いを月換算した場合の金額を掲載しています)
決済手数料は、無料プランだと3.6%となりますが、この決済手数料も他社と比べて格安です。
【料金比較】BASE(ベイス)・Stores(ストアーズ)・Shopify(ショッピファイ)
それでは、他社の料金はどうなのでしょうか。
人気のネットショップ作成サービス3社、
- BASE(ベイス)
- Stores(ストアーズ)
- Shopify(ショッピファイ)
と、費用を比較してみました。
(スマホで表を見る時は横にスライドして見てください)
プラン | 月額料金 | 決済手数料 | 取引手数料 | 振込手数料 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
Squareオンラインビジネス | 無料 | 0円 | 3.6% | 0円 | 0円 | 月額利用料は、年払のひと月あたりの料金 |
プロフェッショナル | 1,200円 | |||||
パフォーマンス | 2,500円 | |||||
プレミアム | 6,800円 | 3.3% | ||||
BASE | スタンダート | 0円 | 3.6%+40円 | 3.00% | 2万円未満750円 (事務手数料込) 2万以上250円 |
AmazonPayとペイパルはスタンダードは4.6%+40円、グロースは3.9% |
グロース | 5,980円 | 2.90% | -- | |||
STORES | フリー | 0円 | 5% | 0円 | 1万円未満550円(事務手数料込) 1万円以上275円 |
スタンダードプランはAmazon Pay は決済手数料3.9% |
スタンダード | 2,980円~ | 3.60% | ||||
Shopify | ベーシック | 29ドル(3,422円*) | 3.25~4.15% | Shopify ペイメント利用で無料 | 0円 | (*1ドル=118円換算) 14日間の無料体験後にプラン選択 |
スタンダード | 79ドル(9,322円*) | |||||
プレミアム | 299ドル(35,282円*) |
BASE・STORES・Shopify、いずれも初期費用はかかりませんが、Squareオンラインビジネス以外の3社は、決済手数料の他にも取引手数料や振込手数料など支払が必要です。
BASE(ベイス)
BASEは創業10周年を迎え、利用者も多いECサイト作成サービスです。
BASEのプランは、これまでひとつだけで、月額料金は無料・決済手数料3.6%+40円・取引手数料3%がかかるプランだけでしたが、2022年4月からは規模の大きなショップ向けのグロースプランができ、どちらか好きなプランが選択できるようになりました。
また、BASEは売上金の入金時に振込手数料が250円(2万円未満は事務手数料500円加算)かかります。
STORES(ストアーズ)
STORESは、無料で選べるデザインテンプレートが48種類あり、HTML・CSSの知識がなくてもカスタマイズができるのが特徴です。
料金的には、STORESは、振込手数料が1万円以上で275円(1万円未満の場合はさらに事務手数料が275円)かかります。フリープランの決済手数料も5%とやや高めです。
Shopify(ショッピファイ)
Shopifyは世界シェアNo.1を誇るECプラットフォームで、約70のテンプレートや6,000を超えるアプリなど、カスマイズ性にも優れ自由度が高いところが人気です。日本でサービス開始時にも、かなり話題になりました。
ただし、14日間の無料体験はできますが、無料プランはありません。有料プランも月額料金がやや高めです。
ITスキルがそれなりにあってECサイトを作りこみたい方にオススメのサービスです。
費用を比較するとSquareオンラインビジネスが割安
BASEとSTORESは振込手数料がかかりますが、Squareオンラインビジネスは振込手数料は無料です。
振込手数料もかからず、取引手数料もかからず、決済手数料も安い。
トータル的に見てみると、Squareオンラインビジネスの無料プランは、費用面で他社よりも、かなり抑えられていますね。
また、売上が上がって無料プランで満足できなくなった場合でも、Squareの有料プランは安めの料金設定です。
将来的に有料プランへ移行する可能性を考えても、売上が伸びた場合でも、高い利益率で続けられるメリットがあります。
Squareオンラインビジネスは入金が早い
Squareオンラインビジネスは、他社に比べて入金が早いです。
三井住友銀行・みずほ銀行なら、決済日の翌営業日に売上金が口座に振り込まれます。
その他の金融機関の場合は、毎週水曜日で締め、同じ週の金曜日に合算で振り込まれます。
売上が少額でも短いサイクルで自動的に振込されるので資金繰りの心配もなく、振込依頼などの手間もありません。
入金サイクル | |
Square オンラインビジネス |
三井住友・みずほ:翌営業日 その他の銀行:水曜締め同週の金曜日 |
BASE | 申請から10営業日 お急ぎ振込(手数料1.5%)利用で最短で翌営業日 |
STORES | 1万円以上で翌月末 スピードキャッシュ(手数料1.5%)利用で最短で翌営業日 |
Shopify | 最短5日後、最長11営業日後 (JCBは30~36営業日後) |
他社と比べても入金が早く、振込手数料もかからないので、資金繰りが気になる方にもおすすめです。
無料プランでも使える便利な機能
Squareオンラインビジネスは、インスタと連動できたり、ネットショップとリアル店舗の在庫の連動など、無料プランでも便利な機能が備わっています。
ネットショップと実店舗の在庫が連動できる
無料で使える「SquarePOSレジ」を使えば、ネットショップの在庫と実店舗の在庫や売上が一括で管理できます。
実店舗のレジ業務で、SquarePOSレジを使って売上会計処理を行うと、ネットショップの在庫に反映されるので、在庫管理がスムーズに行えます。
また、オンライン注文が入ると、SquarePOSレジアプリに通知が届き、対応もスムーズに行えます。
Instagramと連携できる
Squareオンラインビジネスは、Instagramと連携できます。
ユーザーはインスタの投稿を見て気に入った商品画像のタグをタップすると、商品の詳細ページに飛び、さらに販売ページにたどりつけるので、スムーズに商品が購入できます。
また、ウェブサイトにInstagramセクションを埋め込めば、Square オンラインビジネスから直接インスタのフィードに表示される商品が購入することもできます。
AIで商品写真を美しく!Squareフォトスタジオアプリが無料で使える
また、Squareに無料アカウント登録すれば、ネット販売に特化した写真アプリ「Square フォトスタジオアプリ」を使って、ECサイト向けの本格的な商品写真に無料で加工できます(iPhone用アプリ・Android非対応)。
自分のスマホを使って撮った写真がECサイト用の本格的な写真にカンタンに加工できます。
不正利用対策
Squareは、不正な取引が行われていないかシステムやAIによって監視しています。
また、支払い異議申し立てがあった場合は、Squareが無料で対応してくれます。
払い戻しやチャージバックが発生しても、異議申し立ての解決に追加料金は発生しません。
無料プランの機能を他社と比較
他社の月額無料プランと、Squareオンラインビジネスの無料プランの機能を比較しました。
(スマホで表を見る時は横にスライドして見てください)
Square | BASE | STORES | |
容量 | 最大500MB | 無制限 | 無制限 |
商品登録数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
独自ドメイン | × | サブドメインつき利用可 | × |
SSL対応 | 〇 | 〇 | 〇 |
テンプレート数 | 業種形態別5種類 | 無料17種類 有料数十種類 |
無料48種類 |
インスタ連携 | 〇 | 〇 | 〇 |
サービスロゴ非表示 | × | × | × |
クーポン | 〇 | 〇 | 〇 |
実在庫と連動 | 〇 | 〇 | 〇 |
レビュー | × | 〇 | 〇 |
HTML/CSS編集 | × | 〇 | × |
SEO設定 | ページタイトル・ディスクリプション | 検索キーワード・ディスクリプション | × |
SquareオンラインビジネスとSTORESは、月額料金が有料のプランでないと独自ドメインは使えません。
BASEの無料プラン(従来プラン)は、「www」などサブドメインがついたドメインのみ利用可能です。wwwなしの独自ドメインを利用したい場合は、別途リダイレクト設定が必要です。
また、STORESは有料プランで独自ドメインが使えますが、STORES内で新規に取得したドメインしか使えないという条件があるので注意が必要です。
機能詳細はこちら
Squareオンラインビジネスのデメリット
無料でお金をかけずに始められるSquareオンラインビジネスですが、デメリットもあります。
Squareオンラインビジネスのは決済方法の種類が少ないのがデメリット
Squareオンラインビジネスで利用できる決済は、クレジットカード決済だけです(有料のパフォーマンスプランからPayPalも利用できるようになります)。
他社と比べると、利用できる決済の種類が少ないのがSquareオンラインビジネスのデメリットと言えます。
Square | BASE | STORES | Shopify | |
クレジットカード | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
コンビニ決済 | × | 〇(Pay-easy) | 〇 | 〇 |
キャリア決済 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
銀行振込 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
後払い | × | 〇 | 〇 | × |
代引き | × | 有料プランのみ | × | 〇 |
ビットコイン | × | × | × | 〇 |
ID決済 | ×(パフォーマンスプランからPayPal利用可) | PayPal・Amazon Pay | PayPal・ 楽天ペイ (有料プランはAmazon Payも) |
Apple Pay ・Google Pay ・Amazon Pay ・PayPal ・Shop Payなど |
無料プランは容量制限がある
Squareオンラインビジネスの無料プランは容量500MBなので、商品が増えると足りなくなるかもしれません。
写真や画像つきで商品を登録するなら、無料プランの商品登録は実質50個くらいかもしれません(掲載する画像のサイズ等により異なります)。
自由にカスタマイズできない
文字の大きさや色を変えることはできますが、デザインのテンプレートは業種別に5種類あるだけです。
HTMLやCSSの編集もできないので、デザインにこだわりたい派には使い勝手が悪く感じるかもしれません。
ただ、どの業種にも対応できるプロ仕様なので、写真やヘッダーロゴで「らしさ」を出せば、ショップのイメージに合わせた独自のショッピングサイトが出来上がります。
この記事の最後に紹介しているSquareオンラインビジネスで作ったサイトの事例も見てみてください。
ショップごとに雰囲気が違うサイトに仕上がっています。
メルマガ機能がない
商品やサービスを購入されると、お会計のときの入力された購入者のメールアドレスに自動的にメール通知が届きます。
ただし、ニュースレターなどの一斉送信の機能はありません。
Squareオンラインビジネスでは、メールマガジンは発行できません。
まとめ
Squareオンラインビジネスは、アカウント登録(無料)すればすぐに作り始められます。
無料なので始めやすく、手数料も安いので、初めてネットショップを作る方にもおすすめです。
公式サイトはこちら